ビッグデータとは?IoTとの関係性や、目的別の活用事例4選をご紹介!!

  • 4月 3, 2020
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「ビッグデータ」という言葉を、誰しも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

しかし、「ビッグデータとは何か?」「ビッグデータを活用するためにはどうすれば良いのか?」など、様々な疑問を持たれている方が多いでしょう。

近年、あらゆるモノがインターネットに繋がるIoT(Internet of Things の略)により、これまで取得できなかったデータ取得が可能となりました。例えば、自動車におけるIoT活用では、走行した場所、走行した路面状況、ブレーキの磨耗具合など、多種多様なデータの大量収集が可能です。

このような大量のデータを総じて、「ビッグデータ」と呼びます。このビッグデータ分析により、新たなサービス開発が期待されています

本稿では、ビッグデータの概要を理解していただき、IoTとビッグデータの関係性を紐解きながら、実際に活用するためのノウハウをご紹介していきます。

ビッグデータとは?

なぜビッグデータが普及したのか?

ビッグデータが普及した理由は、利活用の道が開けたためです。

元々、「ビックデータ」という言葉は、2010年頃にデータマイニングの分野で使われたことが起源です。

現在は、インターネットの普及に加えてIoTによって様々なデバイスが接続し、日々、膨大なデータが生まれています。

分散処理やIoTプラットフォームの発展に伴い、大量のデータを処理を高速に扱えるようになりました。

Google検索の最適化、SNSのトレンド機能、ECサイトのレコメンド機能など、私たちの身近なところにビックデータが活用されています。

ビッグデータ活用のメリット

ビッグデータを活用する最大のメリットは、「人・モノの動向を得られる」ことです。

このメリットは「DX」、「AI」の2つの視点での活用が見込めます。

メリット①:DX推進のデータ基盤となる

新型コロナの流行以降、リアルからデジタルへ生活がシフトしています。テレワークが推進され、自宅にいながらオンラインで業務を遂行するケースも増えました。

デジタル化社会への適応を進めるべく、DXを経営ビジョンに掲げる企業が増えています。

DXを端的に言うと「デジタルデータを活用したビジネスモデルの変革」です。ビッグデータは、DXを推進する際の強力なデータ基盤となります。

「DX」については、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

デジタルトランスフォーメーションとは?革新的な3つの活用事例から学ぶ技術戦略
https://blog.rflocus.com/iot-digital-transformation/

メリット②:AI(人工知能)との親和性が高い

「AI(人工知能)は様々なビジネスを再定義する可能性を秘めている。」

これはソフトバンクグループの孫正義氏が語った言葉ですが、AIは常に進化を続けています。

事実、AIがビッグデータを処理するビジネスが次々と現れています。

例えば、以下のような事例です。

・営業マンと見込み客との電話内容をAIが解析し、成約率の高い対応を導き出す

・モノの特徴をロボットに学習させ、人間の手と同じようにばら積みピッキングを行う

・水道メーターをIoTで管理し、ユーザーが利用料金をいつでも確認できる

AIは、大量のデータを学習することで精度が上がる特徴があります。この大量のデータこそ、ビッグデータです。ビッグデータを扱うことは、来たるAI時代に必須の技術基盤になる可能性を秘めています。

ビッグデータ活用の注意点

「ビッグデータをビジネスに活用しよう」と考えた時、データの発生・収集・解析からコストパフォーマンスなど、多くの課題が待ち構えています。

ビッグデータは単独ではなく、IoT、5G、AIといった先端テクノロジーと密接に関連しています。すでに様々な事例が存在していますので、該当する専門メーカーや専門記事などから、課題解決のヒントとなる情報を得るとよいでしょう。

ここではビッグデータの活用にあたって、特に意識したい2つの注意点をご紹介します。

注意点①:正確なデータ量の把握

ビッグデータは実にあいまいな言葉です。

「とにかく大量のデータ」をイメージしがちですが、当然ですがビジネスごとに必要なデータ量が異なります。

多くの企業にとって、GoogleやFacebookといった数億人規模のユーザーのデータ量を扱うケースは稀でしょう。

扱うデータが少ないほどストレージに必要なスペックは下がりますので、運用コストが抑えられます。データの種類が少なければ、一般的に処理に必要なコード量が減ります。

とあるデータサイエンティストは、実際にデータが使えるようになる前の準備と整備に、仕事時間の50〜80%を費やしていると分析しています。

ビッグデータを扱う際には、ビジネスに必要なデータ量を正確に把握することが大切です。

注意点②:データ漏えいリスク

人、モノのデータには、個人情報を特定するような情報が含まれるケースがあります。

特にビッグデータの場合、情報量が膨大です。一度被害が起きると莫大な被害が出ることも考えられます。情報漏えいは企業経営を脅かすリスクになりますので、情報の取扱いには十分注意しなければなりません。

「ビッグデータ」とは、膨大な量で、様々な種類・形式で、リアルタイムに生成されるデータのことです。例えば、スマートフォンやセンサー等のIoT関連機器を通じた位置情報や行動履歴、インターネットやテレビなどの閲覧・視聴などの情報から得られる膨大なデータはビッグデータです。

[参考文書]
総務省|平成29年度 情報通信白書

従来、「データ」はデータベース管理システムなどで解析可能で、構造化されたものを指していました。一方、ビッグデータは解析・管理が難しい非構造化データを指します。

ビッグデータの重要な要素は、下記の「3V」で表すことができます。

1.Volume(データ量が多い)
2.Variety(データの種類が豊富)
3.Velocity(データ生成が速い)

です。

「3V」の活用により、新しい価値生み出せる可能性があります。

例えば、「おむつとビールの法則」をご存知でしょうか。アメリカのショッピングセンターでの販売データを分析した結果、ビール紙おむつ同時購入している人が多かったという事実が判明しています。

このように全く関係なさそうなデータを、一定の期間、一定の量集めることにより、見えていなかった兆候がてきます。

ここで重要なのは、得られたデータを利活用することです。おむつとビールが一緒に買われるのであれば、双方を同じ陳列棚に並べ、あわせて購入しやすいようにレイアウトを変更したり、購入傾向に合わせたキャンペーンを実施したりして売上促進を狙うなど、得られたデータから価値を生み出すことです。

ビッグデータから傾向を把握するだけでなく、「そのデータを使って何をするか」を考えていくと良いでしょう。

IoTとビッグデータの関係

データを収集・蓄積するために、IoTの仕組みは欠かせません。あらゆるモノに搭載されたセンサーで大量にデータを収集し、ネットワークを介してクラウド上にデータが蓄積され、蓄積されたデータがビッグデータになるからです。

従来はデータを蓄積する仕組みが未発達で、データを収集することができても、その蓄積・活用は上手くできませんでした。しかし近年、クラウドの仕組みが発展したことにより、データの蓄積・活用が出来るようになりました。

業務効率化や新規サービスにつながる発見のためには、IoTの仕組みで収集したビッグデータの解析が重要です。

例えば、建設機器メーカーのコマツ社では、自社の機器にセンサーを搭載し、使用状況データを集めています。このデータを分析することにより、個々のお客様に最適な保守運用サービスを行ったり、経営判断に活用されたりしています。

このようにビッグデータを用いて、様々な業務改善や新たな価値創出が行われています。今後多くの企業がIoTを導入することで、この流れは一層進んでいくでしょう。

次の章では具体的なビッグデータとIoTを活用した事例をご紹介します。

「IoT」について詳しく知りたい方は、別記事にて解説していますので、ぜひご覧ください。

IoTとは?IoTの最新動向と活用事例をわかりやすく解説

IoT×ビッグデータの活用事例4選

本章では、IoTとビッグデータの活用事例をご紹介いたします。 

建設機器コマツ

最初にご紹介するのは、建設機器メーカーのコマツです。コマツはIoTとビッグデータを活用して売上を大きく伸ばしている企業の一つです。

コマツはKOMTRAXという、建設機器に使用エリア、稼働状況、車両状態などを把握するセンサーを設置し、データを取得しています。

収集したデータを用いて故障予知を行い、事前にフォローアップするなど、顧客それぞれのニーズに応えています。

コマツは集積したデータを保守・運用だけでなく、地域ごとに分析し、世界の市場動向の読み取りにも使用しています。
稼働状況が高い地域や企業では新規需要が発生する可能性が高いので、営業を強化することにより販売増を狙えます。
一方、政府の金融引き締めや公共投資の削減などで稼働状況が低くなったら、早めに生産を絞り、在庫調整に入ることが可能です。

コマツの事例から、ビッグデータを部門毎ではなく、全社で最適に活用することが重要であると言えるでしょう。

[参考記事]
ビッグデータ活用でビジネスはどう変わったか ~コマツにおけるモノのインターネット事例から考える~

Disney World Magic band

米国Disney Worldに導入されているのが、ウェアラブルデバイス「Magic Band」です。ゲスト(お客様)はホテルのチェックイン、ランチの購入、アトラクションの予約などが一つのリストバンドで完結します。

事業者(Disney)は、リストバンドを経由してゲストの行動情報を取得でき、テーマパーク内の改善に活用できます。

例えば、「どの年代の人が、何時に、どのアトラクションに行くことが多いのか」といった情報を取得・分析し、スタッフを最適に配置することができます。

[参考記事]
Unlock the Magic with Your MagicBand or Card | Walt Disney World Resort 

スシロー

回転ずしチェーンのスシローは、すべての寿司皿にICタグを取りつけています。

寿司の鮮度や売れ筋を管理し、業務効率化や需要予測に役立てることが狙いです。

レーンに流すネタや量のコントロール、廃棄量削減などに成功し、利益率の向上を実現しています。

ビッグデータ活用の特徴である「リアルタイム性」を活かした好例と言えるでしょう。売上の動向がつかめれば、商品開発やネット販売など、様々な事業戦略の材料として役立てられます。

RFルーカス Locus Mapping

近年RFIDタグの低価格化によりRFIDの普及が進み、従来バーコードで管理していた商品をより楽に管理できるようになりました。RFIDのソリューションの一つに、RFルーカス社の「Locus Mapping」があります。

Locus Mappingでは、店舗、倉庫、工場の何万とある商品・在庫、物品のロケーションを可視化することを可能にしました。日々のロケーション情報が集積されることにより、位置情報を解析し、最適な配置の提案も可能です。このように従来時間と手間がかかっていた在庫管理もIoTやビッグデータを組み合わせることにより、より効率化するでしょう。

[参考記事]
Locus Mapping 位置を自動取得してデジタルマップ上に表示できる在庫・物品管理システム | RFルーカス

まとめ

IoT活用により、これまで取得できていなかったデータ取得が可能になりました。

データを活用することにより新たなビジネスチャンスにつながることはもちろん、従来気付いていなかった課題を見つけ出せるかもしれません。

その一方で、IoTの導入、ビッグデータの活用だけが目的化してしまい、投資に応じた効果が得られない懸念もあります。

このようなことを避けるためにも、「何のためにIoTを導入するのか」「何のためにビッグデータを活用するのか」を事前に十分検討することが重要です。

自社がどのようなデータをもっているのか、新しくどのようなデータを集めれば新しい発見ができるのかを、是非この機会に検討してみてはいかがでしょうか?