荷下ろしや詰め込み、収納など運搬作業を効率化するためにフォークリフトを導入する際に、さまざまな車両があるため、どれを選べばよいかのか悩んでしまうかもしれません。
大切なことは、自社に見合う最適な車両を「動力」「形状」「タイヤ」の3つの基準から選ぶことです。そのため、フォークリフトの種類を覚えて、自社に見合う車両を選べるようになりましょう。今回はフォークリフトの種類について解説します。
フォークリフトとは
フォークリフトとは、荷物を積むフォークを備えており、気軽に上げ下げできる車両を指します。荷物の下部にフォークを差し込んで持ち上げて、荷下ろしや積み込みなど行います。
フォークリフトの車両によりますが、数百kgから数tと人力では持ち上げることができない荷物を持ち上げることが可能です。そのため、工場や物流倉庫、港や貨物ターミナルなど、いろいろな場所で使用されています。
事故を防ぐためにも、積載荷重が1t以上のフォークリフトを操作する場合は、フォークリフト運転技能講習の受講が必要です。また、車両の点検も法律により義務付けられています。
フォークリフトの点検方法について詳しく知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。
関連記事:『フォークリフトの点検方法!始業点検・月次点検・年次点検方法を解説』
フォークリフトの選び方
フォークリフトを選ぶ際は、運搬する荷物や利用場所に合った車両を選ぶことが大切です。そのため、「動力」を確認しておきましょう。
分類 |
種類 |
動力 |
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形状 |
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タイヤ |
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フォークリフトの種類:動力
ディーゼル |
LPガス |
電気 |
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荷重 |
0~50t |
0~6t |
0~3t |
速度 |
25-40km/h |
25km/h |
25-40km/h |
汚染 |
悪い |
普通 |
易しい |
使用場所 |
屋外 |
屋内・屋外 |
屋内 |
フォークリフトの動力の種類には「ディーゼル」「LPガス」「電気」があります。それぞれの動力にメリット・デメリットがあるため、特徴を理解しておきましょう。
ディーゼル
ディーゼル車とは、軽油を燃料として動く車両をいいます。パワーやスピードに優れており、50t程度の荷重に耐えられます。
しかし、EV車と比較すると大きな車両が多く、小回りが利きません。また、排気ガスを排出するため、物流倉庫など屋内では使用できません。
LPガス
LPG車とは、LPガスを燃料として動く車両をいいます。ディ-ゼル車とEV車の中間のような特徴を持っています。
ガソリン車との大きな違いは、燃料代を削減できることです。また、LPガスは比較的環境にやさしい燃料です。
さらにLPG車は6tまでの荷重に耐えられます。
電気
EV車とは、充電した電気を動力にする車両をいいます。ディーゼル車やLPG車とは異なり排気ガスを出すことはありません。燃料費が必要ないことも魅力です。
また、小型車が多く小回りが利く車両が販売されています。そのため、物流倉庫など屋内で使用する車両として人気です。
しかし、ディーゼル車と比較すると、パワーやスピードが劣ってしまいます。そのため、重たい荷物を運ぶことはできません。
フォークリフトの種類:形状
フォークリフトの形状は全部で6種類あります。
- カウンターバランスフォークリフト
- リーチフォークリフト
- サイドフォークリフト
- ウォーキーフォークリフト
- マルチディレクショナルフォークリフト
- オーダーピッキングトラック
そのため、利用用途に見合う車両を選びましょう。
カウンターバランスフォークリフト
出典元:『TOYOTA L&F』
カウンターバランスフォークリフトは、転倒しにくく安定した走行ができる車両です。強いパワーを発揮し安定走行ができる車両を探している方におすすめです。
フォークで荷物を持ち上げると、どうしても前方に重心がかかってしまいます。そのため荷物持ち上げたときに前方に傾かないように、後方に重りを載せてバランスを取っているのです。
安定した走行ができますが、後方に重りを載せているため車両が大きくなります。回転半径が大きくなることから、狭い場所での作業には向きません。
リーチフォークリフト
出典元:『TOYOTA L&F』
リーチフォークリフトは、車両の前方に伸び縮みするフォークを備えており、上下させることで荷物の積み下ろしや運搬を行います。大きな特徴は、立って操縦することです。
リーチフォークリフトは、タイヤが約90度回転するため、回転半径が小さく小回りが効きます。そのため、物流倉庫の狭い箇所で荷物の運搬をしたい場合に便利です。
しかし、リーチリフトではハンドル以外にレバーを使うため、操作が少し難しく感じてしまうでしょう。
サイドフォークリフト
出典元:『ニチユ三菱フォークリフト』
サイドフォークリフトは、車両の側面にフォークを備えたフォークリフトです。通常のフォークリフトでは運搬ができないパイプや木材など資材を運ぶときに使われます。車両にもよりますが、全長2.7mなどの長尺物の運搬ができます。
ウォーキーフォークリフト
出典元:『TOYOTA L&F』
ウォーキーフォークリフトとは、荷物の積み上げ、運搬ができる歩行タイプのフォークリフトです。片手で軽快にハンドルを操作できて、人手では運搬が難しい重量の荷物を運べます。
車両に乗る必要がなく、事故の心配がありません。そのため、フォークリフトの運転資格がない方でも取り扱えます。誰でも使用できるフォークリフトを探している方におすすめです。
マルチディレクショナルフォークリフト
出典元:『TOYOTA L&F』
マルチディレクショナルフォークリフトは、前後左右に移動できるフォークリフトです。一般的なフォークリフトは前後の移動が基本で、曲がる場合は旋回する必要があります。しかし、この車両であれば、旋回する必要がなく、前後左右に移動できます。そのため、操作性や汎用性を求めたい人から支持を集めている車両です。
オーダーピッキングトラック
出典元:『三菱ロジスネクスト』
オーダーピッキングトラックとは、フォークと共に運転席が上昇するフォークリフトです。車体の全部に作業員が乗り、荷物の保管や取り出し作業をします。そのため、高い位置に保管された商品のピッキング作業をしたい方におすすめの車両です。
フォークリフトの種類:タイヤ
フォークリフトのタイヤには「3輪」と「4輪」があります。タイヤの数によりメリット・デメリットがあるため、利用目的に見合う車両を選びましょう。
3輪
出典元:『TOYOTA L&F』
3輪タイプのフォークリフトは、旋回半径が小さくて小回りが利きます。そのため、狭い通路での作業をする場合におすすめです。
しかし、最大荷重は2.5t程度です。2.5tに近づくと、フォークリフトが旋回するとき不安定になり転倒してしまいます。また、砂利道や起伏の多い場所では使用が難しくなります。
4輪
出典元:『TOYOTA L&F』
4輪タイプのフォークリフトは、耐久性が優れています。そのため、砂利道や起伏の多い場所でも使用が可能です。走行が安定しており、急な斜面でも転倒することはありません。しかし、旋回半径は限られており、小回りを苦手としています。
RFID x フォークリフトで在庫管理を自動化しよう
フォークリフトに「Locus Fork」を導入すれば、入出庫や在庫の現在位置などのデータを自動で読み取ります。
RFルーカス株式会社が提供する「Locus Fork」は、RFIDとフォークリフトを連携させた在庫管理自動化サービスです。
RFIDとは、電波を用いてRFIDタグ(ICタグ)を非接触で読み取りができ、大量のRFIDタグを離れたところから一括で読み取り、瞬時に個体を識別することができます。入出荷検品や棚卸の業務を大きく効率化できることから、現場の在庫管理業務に活用が広まっています。
従来は、作業員が専用のハンディリーダーを手に持って、倉庫内を歩きながら在庫を読み取っていましたが、フォークリフトにRFIDリーダーとアンテナを外付け設置すれば、作業中に建物内を巡回しながら、自動で在庫を読み取ることができます。
これによって、在庫管理業務をほぼ自動化でき、庫内作業に費やす時間を削減して、生産性を上げられるデジタルツールとして注目を浴びています。
フォークリフトをご利用の方は、ぜひ「Locus Fork」を検討してみてください。
>>RFIDシステム「Loucus Fork」に関する詳細情報はコチラ
まとめ
フォークリフトを購入する場合は「動力」「形状」「タイヤ」の3つの観点から利用目的に見合う車両を選ぶようにしましょう。
また、フォークリフトをご利用の方は、車両にRFIDリーダーを設置して、在庫管理の自動化を検討してみてはいかがでしょうか。フォークリフトとRFIDを連携させれば、棚卸業務や入出庫業務を効率化できて、倉庫の「どこに」「何が」「いくつ」あるかをリアルタイムで把握できるようになります。
まずはRFIDについて、もう少し詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。